不動産を購入する際には、資金計画の立案から物件選び、契約手続き、引き渡しまでいくつものステップがあります。初めての購入だと、どのように進めればよいのか分からないことも多いでしょう。本記事では、不動産購入の流れを詳しく解説し、スムーズに進めるためのポイントを紹介します。
不動産購入の準備段階
資金計画を立てる
不動産購入には物件価格以外にもさまざまな費用がかかるため、しっかりとした資金計画が必要です。
- 自己資金と住宅ローンのバランス
自己資金は物件価格の20%程度を用意すると、ローン審査も通りやすくなります。ローンを利用する場合は、金利や返済期間を考慮して無理のない返済計画を立てましょう。 - 諸費用を把握する
登記費用、仲介手数料、税金(不動産取得税、固定資産税)、住宅ローンの保証料など、物件価格の7〜10%程度の諸費用が必要です。
購入したい物件の条件を決める
自分や家族のライフスタイルに合った物件を選ぶことが重要です。
- 立地の重要性
通勤・通学の利便性や生活環境(スーパー、病院、学校など)を考慮する。 - 新築と中古の違い
新築は設備が最新で保証も充実しているが、中古は価格が比較的安く、リフォームの自由度が高い。
不動産の探し方と購入申し込み
物件情報を収集する
希望条件を明確にしたら、物件情報を集めて比較検討します。
- 不動産ポータルサイトを活用
SUUMOやHOME’Sなどのサイトで物件情報をチェックする。 - 不動産会社に相談する
直接不動産会社に問い合わせ、希望条件に合う物件を紹介してもらう。
内覧を行う
気になる物件が見つかったら、実際に内覧して詳細を確認しましょう。
- チェックポイント
日当たりや風通し、周辺環境、建物の劣化状況、管理体制(マンションの場合)などを確認する。 - 複数の物件を比較する
1件だけでなく、複数の物件を内覧し、メリット・デメリットを比較する。
購入申し込みをする
購入を決めたら、不動産会社を通じて「購入申込書」を提出します。
- 価格交渉のポイント
物件の相場を調べたうえで、価格交渉が可能か相談する。 - 住宅ローンの事前審査を受ける
事前審査に通過すると、本契約がスムーズに進む。
売買契約から引き渡しまで
重要事項説明を受ける
契約前に、不動産会社の宅地建物取引士から「重要事項説明」を受けます。
- 契約内容をしっかり確認
物件の権利関係、制限、ローン特約の有無などを確認し、不明点は質問する。 - 契約解除の条件もチェック
何らかの理由で契約を解除する場合の条件を事前に理解しておく。
売買契約の締結と手付金の支払い
契約書に署名・押印し、手付金(物件価格の5〜10%が一般的)を支払います。
- 契約時に必要な書類
本人確認書類、印鑑、収入証明書、手付金の振込証明などを準備する。 - 契約後のキャンセルについて
手付金を放棄すれば買主から契約解除が可能。ただし、売主側から解除する場合は手付金の倍額を買主に返還する。
住宅ローンの本審査と金銭消費貸借契約
ローンの本審査に通過したら、金融機関と「金銭消費貸借契約」を結びます。
- 金利タイプの選択
変動金利・固定金利のどちらを選ぶか慎重に検討する。 - 審査期間と必要書類
本審査は1〜2週間かかるため、スケジュールに余裕を持つ。
決済と引き渡し
ローンが承認されると、売買代金の支払いと物件の引き渡しが行われます。
- 残代金の支払いと登記手続き
残代金を支払い、司法書士が所有権移転登記を行う。 - 鍵の受け取りと入居準備
引き渡し後、設備の確認を行い、入居準備を進める。
まとめ
不動産購入は、資金計画、物件選び、契約手続き、引き渡しといった複数のステップを経て進められます。購入後のトラブルを避けるためにも、各段階でしっかりと確認を行い、無理のない計画を立てることが重要です。信頼できる不動産会社や専門家のアドバイスを活用しながら、納得のいく不動産購入を実現しましょう。